2002年3月8日
「だれのための大会」
T.Tennis 最新号(4月号)の東レPPOの記事の最終ページ下半分に「だれのための大会」という題名の一文が載っている。ヒンギスとツーショットの写真を取り損ねた少女の話を起点に東レPPOの過剰な場内規制について言及している。私の記憶する限り東レPPOに関して批判めいた記事を見たのは始めてである。たいていの場合「このような素晴らしい大会を毎年開催している主催者に感謝..」などという賞賛の締めくくりで終わっているものが多い。
どこに目えついてんねん!このような記事を見るたびにいつもひとりでつぶやいている。私はここ数年、ことあるごとに東レPPOの運営批判を繰り返してきた。しかし毎年、改善されるどころか、ますます警備は過剰になりファンにとって居心地の悪い大会へと進化している。公式サイトはお粗末でとてもティア1の大会と胸を張れるような出来栄えではない。WTAファンのボードではいい笑いものになっている。意見を投書するメールアドレスもどこにあるのか分からない。ほとんどあきらめの気持ちになっていたところに、くだんの記事が掲載された。わずかではあるが溜飲の下がる思いである。
実はこの記事には伏線がある。少し期待もしていた。書いたのはK記者である。いつもトーナメントの会場で顔を合わせるので挨拶くらいはする。予選の時のことだった。選手関係者席から追い出されたK記者が、私の隣の席に座った。選手関係者席はメディアは入れない。がらがらであったが、大会スタッフは規則通りK記者を立ち退かせた。
その日は東レPPOの運営に対して、日頃からお互い不満を感じていたMさんと観戦していた。K記者が隣に座ったのをよいことに、2人で思いっきり日頃の鬱憤を吐き出してしまった。「いつもスタッフから見張られているみたい」「アリーナ席では選手は飲食できるのに、観客は水さえ飲めない」「マスコミは賞賛の記事しか書かない」などなど。ちょっと言い過ぎかなとは思ったが止まらなかった。K記者は「ふ〜ん、そういうこともあるんですか」と言うような感じで聞いていた。
記事を読む限り、その後、自分で取材し裏を取った上で書いた様子がうかがわれる。K記者も同じように感じたのだろう。これでどうにかなるというわけではないが、頓挫しかかっていた私の「東レPPO改善計画」にわずかながら光明が見えてきた気がする。来年の東レPPOが楽しみになった。
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試合中は必ずコートのうしろに黒スーツのスタッフが微動だにせず立っている。姿勢は厳しく決められている様子で、両腕を体側に垂らし観客席に目を光らせている。決してコートの方へ目を向けることはない。ゲームを見ることは禁止されているようだ。こんな男が試合中ずっと立っていると、選手もうっとおしいに違いない。
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試合が終わるとすぐさま何人ものスタッフが選手をガードし、必要以上にファンが近づかないよう規制する。この雰囲気の中でサインをもらうことは至難の業だ。まるで政府要人の警護だ。
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