2002年4月21日
草津ヨネックスオープン 決勝
朝起きてみると予想通り、雨になっていた。雲は厚くたれこめ、回復する様子はない。ホテルのコートを見て驚いてしまった。スーウェイファミリーが雨などまったく意に介さず楽しそうに練習していた。他の選手もみんなあきれ顔だ。
会場は草津から20分ほど下った花敷温泉にある小学校のインドアクレイコートに移った。もちろんスタッフも見たことがない。テニスのライン以外にも他の競技のラインが重なって引かれている、などとまことしやかな噂が流れていた。現地に行ってみると思った以上に立派なコートだった。左右前後の広さは充分、天井も高く少々のロブでは届かない。ただコートは薄緑色のクレイでやや柔らかい。表面の砂の目が粗く、かなりイレギュラーすることが予想された。
花敷温泉といえば日本人でさえもあまりなじみのない秘湯だ。そんな秘湯の小学校のインドアクレイコートで将来のテニス界を背負って立つかもしれないシャラポワと中村藍子が決勝を争うと思うと痛快極まりない。雨にもかかわらず、観客は40人くらい集まった。試合は1時間半遅れで始まった。
マリア・シャラポワ 6-4, 6-1 中村 藍子
SET 1 2 GAME 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 シャラポワ 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 中村 1 2 3 4 1
序盤から見ごたえのある激しいストローク戦になった。どちらも一歩も引かない。しかしやはり心配していたイレギュラーが激しい。ボールの落ちどころによっては、とんでもないバウンドになってしまう。シャラポワは苛立ちを露にし、先にブレークされてしまう。中村の4−2になったあたりで、シャラポワは気持ち切りかえたようだ。イレギュラーも自分のこととして受け入れ、イレギュラーでポイントを失った時は仕方なし、それよりも自分のプレースタイルを貫こう。これが効を奏し、次第に落ち着きを取り戻した。もはやイレギュラーで苛立つことはなくなった。
一方、中村はどうか。イレギュラーをすべて受け入れるには、少々つらかった。なぜなら中村の打点はシャラポワよりやや早く、ライジングをテンポ良くひっぱたく。イレギュラーは確実に中村の持ち味をそいでしまう。バウンドをよく見ようとすると打点がわずかながら遅れてしまう。それがミスショットへ繋がる。中村は徐々にそのフラストレーションに縛られて行った。
負けはしたが久しぶりに見た中村には確実に成長のあとが見られ安心した。1年半前はまだ基礎体力不足で、下半身が弱い感じがしたが、今は随分たくましくなった。ストロークの威力もシャラポワにまったく引けを取らず、互角に打ち合うことができた。このまま精進すれば結果はいずれついてくるだろう。
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