男子シングルス決勝ケビン・ユリエット(ジンバブエ) 6-7(3), 6-4, 6-4 アービン・パーマー(イギリス)
ユリエットは典型的なサーブ&ボレーヤーだ。セカンドサーブでもどんどんネットへ出ていく。松岡修造が現役の頃、一緒にツアーを回っていたということなので、もうかなりのベテランだろう。一方のパーマーは機を見てネットへ詰めるオールラウンダーだ。
第1セットはサービスキープが続き、タイブレークに入る。パーマーがセットを先取したがユリエットはまったく慌てる様子がない。風向きが変わることを確信しているようだ。
第2セット第1ゲーム、ユリエットはいきなりブレークに成功する。リターンも徐々によくなる。パーマーはかろうじてサービスをキープするが、一方のユリエットは楽にキープしていく。結局、第1ゲームのブレークをユリエットが守り、第2セットを奪取。
第3セットに入っても流れは変わらず、パーマーにあせりの色が濃くなっていく。最終セットも、ユリエットが安定したサービス&ボレーを展開し、1ゲーム差で押し切った。第2セットも第3セットも1ブレーク差ではあったが、流れとしてはユリエットが支配していた。
女子シングルス決勝 佐々野良子 7-6(3), 6-3 新井由樹
荒れた展開で始まった。第1セット第3ゲームまではブレーク、お互い2ゲームキープしたあと、再び5ゲーム続けてブレークだ。新井に昨日のような固さはない。佐々野のバックハンドが変だ。当たりがかすれている。バックハンドのダウン・ザ・ラインを再三ネットに引っ掛ける。それを見た新井は執拗に佐々野のバックにボールを集める。ここからの佐々野が冷静だった。うまくいかないバックハンドを嫌って、無理にフォアに回り込むような方法を選ばなかった。打ち合いの中で徐々にバックハンドの当たりを調整していったのだ。なんとか、佐々野が第1セットを獲る。
第2セットはお互いキープで始まった。しかし、試合は一方的になる予感がした。佐々野のサーブとバックハンドが完全に蘇っていたからだ。予想通り佐々野は笠にかかって5ゲームを連取する。新井、開き直って2ゲームを取り返し3−5。第9ゲームは新井のサービスゲーム、15−40からマッチポイント2つを凌ぐのが精一杯、3回目で力尽きた。佐々野の冷静な試合運びが勝利に導いた。
この試合、新井の課題が浮き彫りになった。決め球に回転がかかりすぎているのだ。いや、決め球とつなぎ球のスピードに変化が少ないと言ったほうがいいだろう。第1セット、佐々野のバックハンドがおかしかった時に、回転を少なくしてもっと速い球を打てたら、佐々野に当たりの調整をさせる暇を与えなかったに違いない。