シングルス決勝 トン・カ・ポー(香港) 7-6(3), 7-5 チャン・キュン・ミ(韓国)
香港のトンは左右とも両手打ち、日本選手には珍しくないが、外国選手ですぐに思い出すのはモニカ・セレスぐらいしかいない。プレースタイルはそのモニカ・セレスにそっくりだ。一方、韓国のチャンはトンより小柄であるが、強力なサービスとフォアハンドを持っている。
試合開始早々、激しいストロークの応酬となる。チャンは昨日同様、ダブルフォルトをするかと思えばサービスエース、荒っぽいサービスゲームを展開する。時折ドロップショットを織り交ぜたり器用な面も見せる。トンはセレス同様、力の限りひっぱたく。しかしミスも多く、あっという間にチャンの5−1となってしまう。このままチャンがセットを獲るかと思われたが、すこし消極的になったところをトンに突かれた。またたく間に5−5となり完全に流れはトンのほうに移ってしまった。チャンは次のサービスゲームをサービスエース2本でキープし、なんとかタイブレークへ持ち込む。ところがタイブレークでは致命的なダブルフォルトを2本、犯してセットを失う。
第2セットはまたチャンが先行する。チャンの3−1。ここからまたトンが粘る。次第にストロークミスがなくなり、息を飲むような凄まじいストローク戦が繰り広げられる。強風のため、チャンが風下に来た時、得意のフォアハンドが1発で決まらない。チャンの打球は速いがフラットで軽い。その分、風の影響を受けやすく、勢いが殺されてしまう。トンの打球はややフラットドライブ気味で回転がかかっているため、風の影響も受けにくい。その差が出るのか少しづつチャンの球筋が不安定になる。
第1セットに続きトンがじわじわと挽回、3ゲーム連取してついに5−4のリードだ。2ゲームお互いキープして6−5。最後のゲームは、この試合を象徴するかのように、チャンがダブルフォルトを犯してゲームセット、激しい打ち合いの幕は閉じた。自らを信じ、迷うことなく打ち通したトンが勝利を手にした。